ニッポンの技は、いとステキ!

日本に古くから伝わる伝統の技。ものづくりに携わる方へインタビューをしてみました。
これを読んだらあなたもお弟子さんになってみたくなるかも?

第7回 本塩沢

繊細な色と模様を生み出した北国の風土

繊細な色と模様を生み出した北国の風土

ぱっと反物を解くと、品のよいパステルカラーが広がりました。「この本塩沢は、百色の市松模様です。微妙に濃淡をつけて、経糸は4色、緯糸が25色。これを織ると、100の色が生まれるんです」と、本塩沢の織元「やまだ織」の山田博夫さん。

詳細を見る

第6回 手描き友禅

5色から生まれる無限の色、豊かな気品

5色から生まれる無限の色、豊かな気品

元禄時代の扇絵師、宮崎友禅が生み出したと言われる、友禅染。その華やかな技法は、京都、加賀、大阪、名古屋、江戸と各地に広がりました。さて、ときは現代。東京・青梅市の「手描き友禅 腰原きもの工房」では、江戸友禅の伝統を受け継ぎながら独自の世界を育んでいます。

詳細を見る

第5回 桐生織

精緻な技巧の積み重ねが生む深い色合いと上品な光沢

精緻な技巧の積み重ねが生む深い色合いと上品な光沢

「桐生といえばやはりお召。江戸文化を彩っていたお召を、粋に着こなしてもらいたいですね」そう語るのは、群馬県桐生市にある森秀織物の代表取締役・長谷川博紀さん。お召とは「御召縮緬」を略した呼び方。第十一代徳川将軍家斉に愛された「御召物」に由来しています。普段着にもおしゃれ着にもなるのがお召の魅力。

詳細を見る

第4回 かんざし

渋さこそ究極の贅沢 江戸前のシンプルシック

渋さこそ究極の贅沢 江戸前のシンプルシック

「文化や伝統を頭の片隅に置きながら、着たときに特別な気分になれるのが、着物の魅力。それに、洋服は流行があってシーズンごとに変わっていくけれど、着物のペースはもうちょっとゆっくりな気がするんですね。だから、長く着ていただけるおしゃれなものを作りたい」と、岩下江美佳さん。東京染小紋の世界に新風を吹き込む職人です。

詳細を見る

第3回 江戸小紋

美しいかんざしは黒髪を彩る小宇宙

美しいかんざしは黒髪を彩る小宇宙

細い路地が連なる、下町の住宅街。その中の一軒家から、カタカタと機械の音が聞こえます。ここがかんざし職人・寺内誠さんの工房です。ヘアアクセサリーのひとつとして、古来、女性たちに愛されてきたかんざし。ことに江戸時代後期には装飾生を極めました。新しいもの好きの江戸っ子が、その時代の最先端の素材とデザインを積極的に取り入れたのです。この進取の心は、現代にも受け継がれているように思えます。

詳細を見る

第2回 墨流し染め

江戸の粋は勢いにあり

江戸の粋は勢いにあり

「墨流し染め」とは、日本最古の染色技法のひとつ。大きな水槽に糊状のとろみをつけた液を張り、その上に顔料で色を浮かせる。そして棒や櫛、筆などで模様を描き、生地を浮かせて写し取るという手法だ。大正時代には神田川の清流を求めた染色工場や作家工房が、現在の新宿区内に多く点在。故に"染めの王国"と呼ばれた新宿・高田馬場に、高橋孝之氏の工房『染の高孝』はある。

詳細を見る

第1回 鎌倉友禅

感性に点数はつけられない。

感性に点数はつけられない。

友禅とは、江戸時代に生まれた布に模様を染める技法のひとつで、京友禅、加賀友禅、東京友禅というのが広く知られていますが、今回紹介するのは、「鎌倉友禅」。鎌倉友禅の生みの親、坂井教人先生。先生がこの道を志したきっかけは昭和33年の伝統工芸展。そこでみた友禅に芸術を感じたのだそう。「染めにも神 様がいるんだと思った」と思った先生は、その感動覚めやらぬままに鎌倉へ。

詳細を見る